誰がためにサイレンは鳴る

いよいよ目前に迫ってきたSIREN2asin:B000B41SD8。映画が同時に公開されるのでノベライズ、コミカライズされたものが出てた。一応両方とも読んだけど、コミカライズされているのは幻視が、ノベライズされているのは全体的なものがゲームとは違うなと思った。…

『夢判断』下巻 フロイト著、高橋義孝訳、新潮社、1969。ISBN:4102038043 を読んでのメモ。 「…したがってテクストの解釈が挿入された図解において証明されるのである。しかしわれわれは、ひとはいかにして自由勝手に無目標に進んでいく観念連鎖の追及によっ…

フロイト『エロス論集』、中山元訳、ちくま学芸文庫、1997。ISBN:4480083456

読み終える。エディプス・コンプレックスの細部の仕上げ。もともと隙だらけのフロイトの理論だが、経験と思弁のバランスがアブなすぎて、読んでいるこっちがハラハラしてしまう。個人的にそれが一番出てきていて面白いのが「解剖学的な性差の心的な帰結」か…

フロイト『自我論集』中山元訳、ちくま学芸文庫、1996。ISBN:4480082492。

読み終わった。『精神分析入門』と内容の重複は少なかったので、飽きずに読めた。ちなみに「自我論集」の名の下に編集されたこの本だけど「マゾヒズムとは何か?」に変えてもよかったんじゃないかと思えるくらい、フロイトにとってマゾヒズムの問題はつきま…

続続続レジュメ

河野哲也『メルロ=ポンティの意味論』。2000、創文社。ISBN:4423171279 第九章、第四節。 三節の補足的な節。通常の意味での指示的意味から考えると、これまでのメルロ=ポンティの指示的意味の説明では不十分なものとなってしまう。指示においては、対象をre…

続続レジュメ

河野哲也『メルロ=ポンティの意味論』。2000、創文社。ISBN:4423171279 第九章、第三節。三節前半ではこれまでの発語プロセスに対し、理解プロセスの説明。後半は前半部が成り立つための(状況)表現としての行動の説明。1.理解プロセスの説明 「メルロ=ポ…

続レジュメ

河野哲也『メルロ=ポンティの意味論』。2000、創文社。ISBN:4423171279。今回は第二節。(←)の意味は前と同じ。今回強調箇所があるのでそれについては<>で示しました。「言語は自らに意味作用が与えられたときに始めて、単なる記号としてあらわれてくる」…

レジュメも作る

はしがきと一(pp.177-179)のみ。一応(←)は自分の独り言です。はしがき これまで見てきた二つの理論 (1)メルロ=ポンティの言語論 (2)メルロ=ポンティの初期思想における知覚および行動の理論 本章では(2)に基づき、(1)を再度解釈し、潜在的(…

メルロ=ポンティの意味論

『メルロ=ポンティの意味論』河野哲也著、創文社、2000。 担当箇所(第九章)の下読みをし始める。とりあえずざっと通読。大雑把な感想を言うと、まずメルロ=ポンティの意味論は身体図式をもとにした指示理論、と要約できるが、それは指示が一方的なものでは…

フロイト『自我論集』続き。現在「子供が叩かれる」。とりあえず今週には「快感原則の彼岸」読みたい。『精神分析入門』が本当に役に立っている(もちろん自分の理論だからだとも思うが、自分の理論を自分で把握していないことも多々ある以上、それはそれで…

ちょっと前に買った N.グッドマン『事実・虚構・予言』雨宮民雄訳、勁草書房、1987,1999。ISBN:4326151943 を読む。もともとルクールの『科学哲学』、飯田隆さんの『クリプキ』を読んだときからいつかは読まなければと思ってたのだけれども、面白かった。過…

ジル・ドゥルーズ

前述のアンソロジーを読みながらつらつらと考える。まだまだ難しい人であることには変わりない(分厚い『資本主義と分裂症』二冊、『差異と反復』も未完読だからしかたないのかもしれないけれど)、けれど、これを読んでいるとドゥルーズ自身の議論嫌いに逆…

ひとまず読了

フロイト「精神分析入門」懸田克躬訳、1966『世界の名著』所収。ISBN:4122000505 (リンクは中公文庫のもの)二点ほど。面白かった。確かにフロイトはすべてを性に還元してるように読めるところもあるけれど、そこは比較的オープンにしている。だからあれだ…

というよりは買った本を。

『書評のおしごと』橋爪大三郎、海鳥社、2005。ISBN:4874155421。 社会学者橋爪さんの書評集。著者は「規定演技のカタログ」であり、「著者(というか、評者)のまとまった考え(自由演技)」ではないと書いてあるが、なかなかどうして、十分橋爪さんの著書…

今読んでいるもの

フロイト『精神分析学入門』中央公論社『世界の名著』所収、1966。 ISBN:4121600088 ISBN:4121600118 (ライプニッツ時と同じく、リンク先は中公クラシックス版にしました) うさんくさいところも多いが(あるいはそれゆえに?)面白い本。ただ、そのうさん…

ライプニッツ

思ったより進まず。でも面白くなってきた。名前にこもる述語の話はなぜその名前が一回きりのものなのか(少なくともそう思わせる力を持つのか)ということを考えると興味がわく。そしてそれは名前というか、実体であるがゆえに他の名前(実体?)と関わるこ…

読み始め二冊

何とかアリストテレス読み終えたので。 ライプニッツ『形而上学叙説』清水・飯塚訳。 中央公論社『世界の名著25 スピノザ ライプニッツ』所収、1969。 (リンクは中公クラシックスで復刊されたもの) いきなりはじめから躓く。いきなり神から話を始められて…

七尾藍佳『ホメコトバ』ISBN:4777101622

ここでもちょっと書いたけど、僕が朝聞いているラジオ6sence(そう言えばリップも6センスって言葉使ってたな「エブリデーは 点と線 つなぐ 6センス」(JOINTより))のパーソナリティである七尾藍佳さんのエッセイ本。対僕マーケティングはたぶんおそろしく…

ルクール『科学哲学』

月曜社のスタッフが書いている「ウラゲツ☆ブログ」に詳細な解説記事があるのでそちらを読んだほうがいいし(8月21日の記事)、僕も半分はそれに影響されて購入、一読。 印象としてはよくも悪くも教科書的というか、紹介的な本。これは決してポジティヴな評価…

斜め読み読書記録

『ニコマコス倫理学』、一応読めた。次は『心とは何か』を読む予定。『生物から見た世界』同時進行にするか。

やっと出た

とは誰か リミックス・産業・著作権" title="その音楽のとは誰か リミックス・産業・著作権" class="asin"> 増田聡『その音楽のとは誰か リミックス・産業・著作権』2005、みすず書房。1999年に出された博士論文がもととのこと。現在はいろいろなところで活…

自分への叱咤。

アリストテレス『ニコマコス倫理学』 ISBN:4003360419(上) ISBN:4003360427(下) 読むこと。

迷走中

アリストテレス『形而上学 下』ISBN:4003360443 フッサール『イデーン1−1』ISBN:4622019167。アリストテレスに比べると議論が一直線に見えてくるから不思議。というよりもあとでどうせ読むんだから今はアリストテレス読めよ>自分。

本屋にて

鈴木謙介『カーニヴァル化する社会』 『現代思想』 を立ち読み。前者については鈴木さん自身のブログで自分の師匠との違いを書いているけど、「お祭り」に注目している、その着眼点は似ていると感じる。しかし、そこを前提する/分析する、それにともなう構…

『論考』後書き

ちくま学芸文庫版の『論理哲学論考』の後書きは面白かった。訳者が下村寅太郎に教わっているということ、アリストテレスやスピノザはプラトンが世界を教養としてみていたのに対して、世界そのものを相手にしていたと書くあたりは以前上記の友人から聞いた哲…

『形而上学』アリストテレス著、出隆訳、1959、岩波文庫。ISBN:4003360435

難問集の部分を読む。場合分け多くて読みにくい。けど、筋道通して考えているのはわかる。どこがすごいのかわかるには時間がかかるだろうけど、僕はこのスタイルは嫌いじゃない。

たぶんフーコーが舞台裏にいる

吾妻ひでお『失踪日記』ISBN:4872575334。どうしても 花輪和一『刑務所の中』ISBN:4883790657読んでしまう。非日常的な場面を淡々と(とは言っても二人の方向は違う。花輪のほうは本当にあるがままに書いているという気がするが、吾妻のほうは最初ではっきり…

『フッサール『幾何学の起源』講義』

メルロ=ポンティの講義ノート部分だけをさらっと読む。言い方はわからないけど、自分が時間的存在(?存在することとは時間的に存在することではなかったか)であることが少しだけ実感できた。ここで主に論じられているフッサールの『幾何学の起源』と『コペ…

ユリイカ

webサイト『哲学の劇場』を主宰されている吉川浩満、山本貴光両名が紹介されている「人文系」はたしかにおすすめどころがそろっていた。ちゃんとカテゴリーわけを「劇場」をベースにしているところもポイント高し。確かに有名どころをそろえてるし、僕自身読…

『知覚の現象学』

忙しい原因の一つに引越しがあるので、大体の本を片付けてしまう。 その中から適当に漁ってみて(こうすると自分の入手した本でも意外性があるものだと思った)選んだのが上の本。一応通読はしてるので、ある意味睡眠導入剤の代わりにゆっくり読む。