『夢判断』下巻 フロイト著、高橋義孝訳、新潮社、1969。ISBN:4102038043
を読んでのメモ。

「…したがってテクストの解釈が挿入された図解において証明されるのである。しかしわれわれは、ひとはいかにして自由勝手に無目標に進んでいく観念連鎖の追及によって、前もって存在している目標に到達しうるのかという問題を避けるべきいかなる理由も持ってはいない。なぜならわれわれはなるほどこの問題を解決することはできないが、しかしきれいに除去してしまうことはできるのであるから。」(p374)。

なんかウィトゲンシュタインと似ているなと思ったので。問題を解決するのではなく除去しようとするところ、そしてテクストの解釈が図解において証明されるとしたところ。うろ覚えだけど、たしかウィトゲンシュタインは『論理哲学論考』の中で論理表を作ったりしてたと思うし、それは純粋に論理学的な手続きをとるとどうしようもなく難しくなる問いを図解的に示した、とかいうことを聞きかじったような気がするので。

オーストリアからイギリスへ、ちょっと調べればたぶんすぐに共通点とかそういうものを研究した本は見つかるんだろうけど、とりあえず面白かったので残しておく。