退却戦を戦い抜く

これはもう一人とメッセンジャーで話したことがもと。
上記のid: kuboakinoriさんと話したときも思ったけど、みんながどんどん偉くなっているなと、まるで『できるかな』(および『できるかなリターンズ』)の新保(信長)さんみたいなことを思う。今回話しててそれを思ったのはなぜかというと、こいつ(id: kuboakinoriさんとは別。こいつ呼ばわりしてごめん)は退却戦を戦おうとしているのだということがわかったことだった。それは軍全体であろうが個人であろうが「どこが傷ついているか」を正確に把握しなければいけないし、その上で次の反撃へ向けてでこそあるが一時「撤退」をしなければいけない。失敗学みたいなものなのかもしれないが、それにしても自分の弱点と撤退を(しかもこいつは徹底的に、僕の見る限り合理的に)あからさまにすることが気持ちのいいものであるはずはない。ただこれを淡々とこなせる、そういう意味でえらいと思った。夢を生かすために夢を徹底的に懐疑的に語っているような感じ。だからこそこれを理解できる人がどれだけいるのかという心配がある。具体的には
(1)心情的に退却戦を受け付けない
(2)厳密な分析に耐えられない
しかも(2)には
(2')分析に拘泥して(1)ではないが言いたい意味をとらえきることができない
がある。自己申告なので真実はどれほどのものかわからないが、宮台真司は自分の博士論文を数理社会学的手法を使ってやったらその数理分析なところにのみコメントされて自分の言いたいことまで読み取ってくれた人はほとんどいなかったということを自身のインタビューに答えて話していることを思い出した(『宮台真司 Interviews』)。
…まあだから自分の考えが受け入れられなくても心配するなよと(公刊される前からなぐさめてどうする)。