自然法と実定法(国家制度)

某友人が書いたブログ記事の一節より。それによれば、

自然に真理が内在すると考えるということは、認識論的にはかなり大きな変化を意味している。

ということらしいけど、大事なこととして、自然固有権(プロパティ)概念を創出した人物と、おそらくは結構初期段階で認識の働きを「知性」として、その考察に取り組んだ人物とは同一人物*1であったことは指摘しておく必要があると思う。

昨年は『統治二論』も読んだけど面白かった。彼のプロパティ概念からカントの義務概念への結びつきが(経験論からカントへの流れほどには)わかりにくく、これがもう一人のジョンが書いた『正義論』の見通しを悪いものにしているように感じた。『正義論』はまだ途中だけど。この点でノージックのほうがわかりやすい、のだろうか。2011年は少しこちらも読んでみようと思う。

*1:もちろん、『統治二論』、『人間知性論』のジョン・ロックその人である。