『ユリイカ』ギャグマンガ特集

パラパラっとしか読んでないんですが。
七尾藍佳さん書いてましたね。しかも、新井理恵の×(ペケ)で。僕は変に世代ずれしてるのか単純に絵と話のギャップに笑えたりしたんですが。それまでの少女ギャグマンガといえばさくらももこだったり、岡田あーみんだったりしてた、っていうのもあったのかもしれないです。彼女らは習作的に少女マンガ的な作品を書いてたりするから(つまり、絵と話がリンクしているから)。新井理恵は絵自体でもそこそこであろうことは『ケイゾク』みたいに比較的絵と話がリンクしているようなのも描いていることでわかるけれど、だからこそペケみたいなマンガが描けた、っていうのが七尾さんのエッセイからはよくわかった。ただ、何か最後のほうは一気にぶっちゃけ過ぎているような気もするけど。
地味にマンガ特集になると書いているのが小泉義之さん。古谷実で書くとは。ただ、基本的には小泉流です。ドゥルーズの管理社会論を下敷きにするとよろしいかと。しかし、小泉さんはその本質のえぐり方がえぐい。でもうまい。ちょっとカチンとくるところがある書き方だけど、それが一面本質をついているだけに、やられた!という気にさせられる。
あとはやっぱり駕籠真太郎について書かれるようになったってことですかね(「あつめもの」、所収作品についての情報があったのはよかった)。ちょっと感慨深いものあり。ベルクソンの『笑い』ISBN:4000070134いうのはこわばりによって起こるらしいけど、そこでの笑いはこわばりがもとにもどる瞬間のたわみというか、弛緩というか、そういうものの発生時に限られているように思う。けれど、駕籠さんの作品はいわばこわばりっぱなし(自分の作品に「パラノイアストリート」と名づけたのは全く正しい)。作者のマッピング紹介のときに「前衛というよりもイッちゃっている」みたいに書き方をされていたのには笑った。前衛をとびこえているのかよ、みたいな。