鴨が空に還っていった。何も悲しい事はない。

西原理恵子さんの元ダンナである鴨志田穣さんが亡くなったとのこと。前に書いた『毎日かあさん』のときから一度は回復していたようだ(あのときはアル中で、今回はガンだったらしい)。アル中を克服したのも束の間でガンで亡くなったというその締めくくり方にモンティ・パイソングレアム・チャップマンに似たものを感じる(その意味では表題の元ネタも微妙に関係している、というか元ネタを作った人はその言語感覚がすごい人なのだと改めて思い知らされる)。その人に対する攻撃性と依存性の二面においても(『インド怪人紀行』によるゲッツ板谷さんの最後のほうの描写が素晴らしい)。おそらく時期的に絶筆だったであろうエッセイが西原理恵子さんの思い出についてであるのはせめてもの救いだったのだろうか。