赤字警報発令

以下の二冊を購入。
『スペインの宇宙食菊地成孔著、小学館、2003。ISBN:4093874654
『経験論と心の哲学』W.S.セラーズ著、
神野慧一郎、土屋純一、中才敏郎訳、勁草書房、2006。ISBN:4326198974

前者はようやく買えた。繊細なのか図太いのか、贅沢なのか貧相なのか、追い詰められているのかまだまだ余裕なのか。こう書くと二項対立的にしか考えていない自分の貧相さが露呈しているわけだけど、それでもその自分と対立的にさえとらえられる、やっぱりある種の豊かさがこの文章にはある。web上の「カーテンコール」は菊地さんの書いた文章の中でも好きなものだけど、「これだけ書いてからにしろ、と言いたい」だったか、とにかくその量が質に転化しているところもあって、この文句自身も菊地さんが(否定的な文脈ではあるが)使っていたが、そういうところがある。あとは食事に関する記述か。フランス哲学の研究者が食に関するものを出しはじめたということもあって、ちょっと興味が出てきてます(松永澄夫さんや廣瀬純さん。)。フランス語は食べながら発音しても下品に聞こえにくい言語じゃないかと勝手に考えたり(その意味でデリダの食べる話(ナンシーとの話だったっけ)はちょっとまじめすぎるようなイメージ)。

後者は、こちらはようやく翻訳が出たというもの。戸田山和久さんが『知識の哲学』の中でクワインと並ぶ分析哲学の父でありながら紹介が少ないと書かれていたと思うけど、大事な哲学者である割にはこれが最初の翻訳本ではないだろうか。抄訳といいながらも結構分厚い。最初だけ読んだが哲学と科学、科学と常識(日常)について論じている部分を読む限り(というよりそういうトピックスを扱ってくれているあたりが)結構好きになれるのかもしれない。

あと、
『そのたびごとにただ一つ、世界の終焉1』
ジャック・デリダ著、土田知則訳、岩波書店、2006。ISBN:400023711X
が出てた。これもまあそこそこ早い翻訳と言えるんじゃないだろうか。
「アデュー」なんかは同一出版内だけど、すぐに別訳が出ると言うこと?
これもほしかったけど、ちょっとお金が足りないのであきらめる。
2巻目が出たらまとめて買おう。

しかし、2月はこれ以外にも購入予定ないし出費予定が多い。
ゲームではやっぱり
SIREN2asin:B000B41SD8
が必須だし。財布が持つか、給料日直後なのにとっても不安です(←欲望に逆らおうとしていないあたりが自分らしいというか、何というか…)。